僕と流れ星
僕の手に落ちてきた流れ星は、とても暴れん坊で。 「ーーー、もう、優の頑固者!!」 「なんだと!?僕のどこが頑固だって言うんだ!」 「頑固だから頑固だって言うの!むしろ頑固を通り越してケチ!!」 「何!?」 受け止めた僕も、笑ってしまうぐらい素直じゃないから。 「ケチなんかじゃない!」 「ケチだよ!ケチケチケチ!」 「連発するな!ガキか、お前は!」 「ふんっ!ガキでもなんでも、ケチよりマシだよ!」 「なっ!だ、だいたい、そんなこと出来るか!」 「そんなとんでもない事言ってないでしょ!?陽菜さんと片瀬さんだって普通にやってるし。」 「あのバカップルと一緒にするなっ!!」 手の中の流れ星の輝きを曇らせるばかり。 「〜〜〜そんなに嫌ならもういい!優の馬鹿!!」 「っ!」 でも流れ星はいつでも僕より少しだけ素直で、優しいから。 「・・・・きら」 「・・・・・・・・・・・・何・・・・」 「な、泣くほどの事か。」 「泣いてなんかないよ!」 「・・・・涙目じゃないか。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・優が」 「え?」 「優がそんなに嫌がると思わなくて少しショックだっただけ。別に、分かってる。優照れ屋だもんね。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 どうか、僕の指先から零れて何処かへ行ってしまわないで、と願う。 「きら」 「ん?」 「・・・・あ」 「?あ?」 「・・・・あいしてるから・・・・」 「!?」 僕の手に落ちてきた流れ星は暴れん坊で、僕も素直じゃないから。 だからいつでも流れ星がこぼれでないように捕まえているのに必死で。 「優!優!!もう一回言って!」 「い、言えるか!!(///)」 「言ってくれたら腕組んで歩いてって言わないから!」 「は!?言わなきゃまたそれを蒸し返すのか!?」 「うーん、どうしようかな?」 「きらっ!!」 ―― でも、そんな毎日はとても愛おしい毎日 〜 終 〜 |